ユベール・ロベール-時間の庭

Hubert Robert Les jardins du Temps

国立西洋美術館

20120306-20120520

2012年3月9日(金) 雨 13時00分頃~14時30分頃


【総評】


 空いていました。ゆっくり見ることができます。雨が降っていたのも影響したと思いますが、やはりちょっとテーマが地味なのかなぁと思いました。


 今回、明らかなギリシア神話は少なく、

 

クロード・ロラン「略奪されるエウロペ」

ユベール・ロベール「牧人とニンフ」

 

 だけでした。「ガラテアの逃避」はあのガラティアさんではなくウェルギリウス「牧歌」の中の物語との事で、恐らくギリシア神話ではないと思われます(「牧歌」読んでいません……)。

 

追記:「ガラテアに逃げられ、アマリリスに頭が上がらなくなってから」(第1歌)との記述があり、ガラテアさんは女房ではなく同棲相手、とのご指摘を博学な方から受けました。ギリシア神話のガラテアさんも名前だけ出てくるそうです。という事で変わらずギリシア神話ではない、としておきます。


 その他でギリシア神話と言えそうなのは、あるにはあるのですが「神殿の名前」だったり「描かれている彫像が神」だったりギリシア神話といえばギリシア神話なのですが微妙です。例えば、

No 作品名 ギリシア神話 備考
1 古代建築と彫刻のカプリッチョ
ファルネーゼのヘラクレス像
 
2 カンピドーリオの丘
ディオスクロイ
馬を従えている
3 マルクス・アウレリウス騎馬像 ディオスクロイ ↑の反対側から観た風景
4 カピトリーノ美術館の回廊 ミネルヴァ像 一番奥。小さいです
5 カピトリーノ美術館の素描家 ≪ミネルヴァ像≫≪アマゾネス≫≪エンデュミオン≫ 手前の犬は関係ありません
6 カピトリーノ美術館の古代遺跡 ≪クピドとプシュケ≫≪フルートを吹く牧神≫≪休憩するサテュロス≫ クピドとプシュケはイチャイチャ
7 ボルゲーゼの壺を素描する画家 ≪シレノス≫≪バッカント≫≪サテュロス≫  
8 テヴェレ河の寓意像のあるギャラリーの人々 ロムルスとレムス 横たわる男性像の横に小さく……
9 モンテ・カヴァッロの巨像とサン・ピエトロ大聖堂の見える空想のローマ景観 ディオスクロイの一人 馬を従えている
10 マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観 ゼウスとヘラ 右上の二体
11 古代の廃墟 コルヌコピアを抱えた豊穣 左の像
12 ヴェルサイユのアポロンの水浴の木立 アポロンとニンフ キャプションの母テティスというのは間違い…?

 多分、これで全てだと思いますが、漏れがあるかもしれません。後「ユピテル神殿、ナポリ近郊ポッツオーリ」とかギリシア神話に関連する神殿などがありました。

 

 また、今回の目玉の一つと思われる「古代遺物の発見者たち」に描かれている左側の像は「蛮族の王」でキャプションには「バルバロイ」と書かれていました(笑)。

 

 ただ、個人的に目を惹いたのはフランソワ・ブーシェさんの2枚の風景画。≪石橋のある風景≫と≪水車のある風景≫。どうも風景画のイメージはなかったのですが、ブーシェさんらしい薄いピンクの空が綺麗でした。これ、ポストカード、欲しかったです(未販売)。

【購入グッズ】

 

図録 \2300

 

ポストカード

 ユベール・ロベール 「モンテ・カヴァッロの巨像とサン・ピエトロ大聖堂の見える空想のローマ景観」 \100

 ユベール・ロベール 「マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観」 \100

 ユベール・ロベール 「ボルゲーゼの壺を素描する画家」 \100

 ユベール・ロベール 「古代の廃墟」 \100

 ユベール・ロベール 「古代遺物の発見者たち」 \100

 ユベール・ロベール 「アルカディアの牧人たち」 \100

 ユベール・ロベール 「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」 \100

 ユベール・ロベール 「コンスタンティヌス凱旋門のヴァリエーション」 \100

 ユベール・ロベール 「マルクス・アウレリウス騎馬像」 \100

 ユベール・ロベール 「ユピテル神殿、ナポリ近郊ポッツオーリ」 \100

 ユベール・ロベール 「テヴェレ河の寓意像のあるギャラリーの人々」 \100

 ピエール・パテル 「廃墟と羊飼いを伴う風景」 \100

 ジャン=ニコラ・セルヴァンドーニ 「コロッセウムとガイウス・ケスティウスのピラミッドのあるローマのカプリッチョ」 \100

 クロード・ロラン 「笛を吹く人物のいる牧歌的風景」 \100

 ユベール・ロベール 「『ローマの景観』から、「ティヴォリのシビラ神殿」」 \100

 ジョゼフ・ヴェルネ 「夏の夕べ、イタリア風景」 \100

 ユベール・ロベール 「凱旋橋」 \100

 

ダブルフェイス(両面がイメージのポストカード)

 表:「マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観(部分)」 \120

 裏:「モンテ・カヴァッロの巨像とサン・ピエトロ大聖堂の見える空想のローマ景観」

 

 表:「古代遺物の発見者たち(カラー)」 \120

 裏:「古代遺物の発見者たち(サンギーヌ)」

 

クリアファイル

 ユベール・ロベール 「古代遺物の発見者たち(部分)」 \350

 ユベール・ロベール 「アルカディアの牧人たち/廃墟の中の水飲み場」 \350

 

ナイロン製バック

 ユベール・ロベール展(緑色) \350

 

 クレジットカードは3000円以上で利用可能でした。

 

 図録はミュージアムショップでは販売しておらず、常設のショップの方で販売しています。また、以前から販売されていた「マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観」と「モンテ・カヴァッロの巨像とサン・ピエトロ大聖堂の見える空想のローマ景観」の常設展版ポストカードも販売されていました(\80)。

 

 久し振りにナイロン製バックが販売されていました。色は黒と緑の2色がありました。ちょっと悩みましたが緑を購入。実はちょっと小さめのトートバックがあったのですが、こっちの方がお洒落に見えました(\650)。余程トートバックを買おうか悩んだのですが、今までナイロン製バックを集めていたので断念。デザイン的にはトートバックの方が良かったと思います。

 

 今回のレシート、ポストカード入れは通常の物で寂しい感じがしました。

チケット

ダブルフェイル(両面がポストカードのイメージになっています)

今回、その他のポストカードは企画展にて展示しております。

なお、常設展も見に行きましたが、以下の利用情報がありました。今までは係りの方の「神対応」でケータイでの撮影もできましたが、今後はNGになるのでしょうか…?