山寺 後藤美術館所蔵 ─ ヨーロッパ絵画に見る 永遠の女性美

Eternal Feminine Beauty Reflected in European Paintings

ニューオータニ美術館

20120317-20120527

2012年3月30日(金) 曇 15時30分頃~16時00分頃


【総評】


 ホテル・ニューオータニにある初めて行った美術館です。建物から美術館までの行き方が分からなかったので入口の警備の方に聞くと親切に教えてくれました。美術館自体はそう大きくはありませんが、いわゆるギャラリーよりは大きく、美術館っぽさもありました。

 

 意外と(失礼^^;)人がいました。宿泊者は無料で観る事ができるので、宿泊者が多いのかなと思いましたが、チケット購入者も結構いたようです。

 

 さて、ギリシア神話関連ですが5点と豊作でした。展示35点中5点がギリシア神話関連というのは高確率です。しかも私が好きな17-19世紀のラファエル前派や新古典主義などでしたので、とても満足です。

 

ジャン=バティスト・ユエ 「羊飼い姿のヴィーナス」

ニコラ・フランソワ 「ニンフと天使たち」

パウル・エミール・ヤーコプス 「ディアナ」

アンリ・ピエール・ピクー 「誰にとっても愛が主人となる」

アレクサンドル・カバネル 「エコーの声を聴く」

 

 ユエさん「羊飼い姿のヴィーナス」はかなり横長でキャプションにも「特注で作らせたのでは」と書いてありました。ヴィーナスさんより横に描かれている「犬の鼻」がピンクでかわいかったです。

 

 ニコラさん「ニンフと天使たち」はカタログには「フランドル派の影響を感じさせる」とありましたが、色使いはロマン派っぽさを感じました。

 

 ヤーコプスさん「ディアナ」は絵画の題材として多くある「アクタイオンがディアナの裸体を見てしまった」シーンです。1832年の作品にしてはバロックの時代のような画風でした。

 

 ピクーさん「誰にとっても愛が主人となる」は81×61cmの小さい作品ですが、とても綺麗です。個人的には今回のメインです。得意そうなエロースの表情が印象的です。

 

 カバネルさん「エコーの声を聴く」はギリシア神話か微妙ですが、昨年の東京国立近代美術館で行われた「ぬぐ絵画」にも和田英作さん「こだま」の(参考)としてコピーの小さな「エコー」がありました。その時のキャプションにも「ギリシア神話のエコー」についての記述がありましたので、ギリシア神話と思われます。

【購入グッズ】


ポストカード

 ジャン=マルク・ナティエ 「落ちついた青色の服」 \100

 ウィリアム・ブーグロー 「愛しの小鳥」 \100


 ポストカードは「山寺 後藤美術館」の物が販売されていました。美術展用オリジナルのポストカードはありませんでした。ちょっと残念。


 販売されている図録はなく、小冊子になっているカタログがチケット売り場の所に置いてあります。また、チラシは置いてなく「あれっないのかな」と思い、売り場の方に聞いてみると中から出してくれました。たまたまかもしれませんが、チラシをもらうには聞いてみる必要があるのかもしれません。

【ギリシア神話の絵画とポストカード】

No 作者名 作品名 ポストカード
1 ジャン=バティスト・ユエ
羊飼い姿のヴィーナス
×
2 ニコラ・フランソワ
ニンフと天使たち
×
3 パウル・エミール・ヤーコプス ディアナ ×
4 アンリ・ピエール・ピクー 誰にとっても愛が主人となる ×
5 アレクサンドル・カバネル エコーの声を聴く ×