絵画の中のギリシア神話

第012話 愛vs食の話 

 この話は、いわゆるギリシア神話の話ではないです。食べ物、飲み物、愛をそれぞれ神格化したケレス(豊穣の女神。食べ物)、バッカス(酒の神。飲み物)、ヴィーナス(愛の女神。愛)とキューピッドの話になります。

 

 内容ですが……まぁタイトル通りの意味だと思います。飲食が満たされないと愛どころじゃないよね、という事ですね。「イリアス」や「オデュッセイア」でも何かあるとすぐ食事をしていましたし「飲食の欲を追い払い、満たされぬ者は誰一人いなかった」という言い回しは良く書かれています。

 

 「ヴィーナス&キューピッド vs バッカス&ケレス」のタッグマッチ(?)は飲食コンビの勝ち、という事ですかね。もっとも不死なる神様には無縁の話ですので、ギリシア神話というより寓意の絵画なのかなぁと思っています。