オディロン・ルドン 夢の起源

Odilon Redon,les origines de la fantasie

損保ジャパン東郷青児美術館

20130420-20130623

 

常設展を開催しました。こちらからどうぞ。 [2013.8.10 up]

2013年4月27日(土) 晴 11時20分~12時00分頃


【総評】

 

 空いていました。土曜日の昼なので激混みかと思っていましたが、拍子抜けするほど空いていました。

 

 今年は「ラファエロ」「ルーベンス」「ミュシャ」「ダヴィンチ」と個展が多いですが「ダヴィンチ」展を除き『自画像』が最初に展示されていました。

 「ルドン」展も自画像はありましたが、最初ではなくポストカードも販売されていませんでした。ちょっと残念。

 

 ギリシア神話関連ですが、以下の12点がありました。

 

オディロン・ルドン 「夢のなかで」

オディロン・ルドン 「キマイラはあらゆるものを恐ろしそうに見つめた」

オディロン・ルドン 「神秘的な騎士 あるいは オイディブスとスフィンクス」

オディロン・ルドン 「不恰好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目巨人のように岸辺を漂っていた」

オディロン・ルドン 「セイレーンは無数の針をつけて波間から現れた」

オディロン・ルドン 「あざけるような笑いを浮かべたサテュロス」

オディロン・ルドン 「翼を持つ横向きの胸像(スフィンクス)」

オディロン・ルドン 「オルフェウスの死」

オディロン・ルドン 「アポロンの戦車」(ボルドー美術館)

オディロン・ルドン 「アポロンの戦車」(愛媛美術館)

オディロン・ルドン 「アポロンの戦車」(岐阜県美術館)

オディロン・ルドン 「ペガサスに乗るミューズ」

 

 図録には載っていましたが、見当たらなかったのが2点。

 

オディロン・ルドン 「イカロス」

オディロン・ルドン 「ペガサス、岩上の馬」

 

 ポストカードはありましたが、見当たらなかったのが1点。

 

オディロン・ルドン 「ファエトンの墜落」

 

 今回のメインは……どれも良かったのですが「アポロンの戦車」3点比較かなと思います。同じタイトルの作品を並べて展示するというのは少ないですし、3点となると個人的には初めてのような気がします。

 

 個人的には「ボルドー美術館」のがルドンさんっぽく感じました。ちょっと弾けているというか、壊れている(失礼ですが)というか……。

 ポストカードで販売されていた岐阜県美術館のも下の方に「矢の刺さっているピュトン」が描かれていて良い感じです。愛媛美術館のは多分、一番綺麗にまとまっていると思います。

 

 因みに1999年に同館(当時は安田火災東郷青児美術館)で行われた「ローコレクション 西洋絵画500年の巨匠たち展」の図録には、

 

 ルドンはこの作品で、太陽神アポロンとその戦車によって燃え立つ空を描いている。太陽の進路は終わりに近づき、軍馬は地上へ向かって落ちて行く。ルドンは晩年アポロンのテーマに惹かれ、1905年から14年にかけて10点の作品を制作している(カタログp234抜粋)。

 

 と書かれていました。10点、並べて欲しいですね^^;

 

 「夢のなかで」はギリシア神話っぽくないですが、図録を見ると、

 

 車輪のそばを浮遊してる白い翼を持つ頭部は眠りの神ヒュプノスである。その傍らの夜行性の鳥、フクロウは「夜」及び「眠り」の擬人像の持物である。ヒュプノスの子が「夢」の神モルフェウスである(P76抜粋)。

 

 なるほどヒュプノス神ですか……やはり片翼に見えます。以前ツイートした事がありましたが「何故ヒュプノスは片翼で表されるか」は結局、解決できませんでした。ギラン著「ギリシア神話」p251のブロンズ像が元かと思いますが……。

 2006年にBunkamura ザ・ミュージアムで行われた「ベルギー象徴派展」のフェルナン・クノップフさん「蒼い翼」からの謎です。

 

 ギリシア神話の作品が多く楽しめました。ただ、図録やポストカードはあるけど展示されていない作品があるのは、ちょっと「モヤモヤ」感がありました。

【購入グッズ】


図録 \2500

 

ポストカード

 オディロン・ルドン 「アポロンの戦車」 \100

 オディロン・ルドン 「オルフェウスの死」 \100

 オディロン・ルドン 「ファエトンの墜落」 \100

 オディロン・ルドン 「蜘蛛」 \100

 オディロン・ルドン 「『エドガー・ポーに』1.眼は奇妙な気球のように無限に向かう」 \100

 オディロン・ルドン 「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」 \100

 オディロン・ルドン 「眼をとじて」 \100

 

ファスナーバッグ

 黒色 \350

 カーキ色 \350

 

 クレジットカードは利用できませんでした。

 販売されているポストカードはオリジナルではなく、岐阜県美術館の物でした。ちょっと残念。

 ギリシア神話関連は常設展で展示予定です。

 今回の図録はケースが付いていて、中々お洒落です。

 今回のグッズで秀逸だったのが「ファスナーバッグ」。ギリシア神話関連ではありませんが、目玉のデザインで恐らく「『エドガー・ポーに』1.眼は奇妙な気球のように無限に向かう」の目玉だと思います。

 

 黒とカーキの2色があり、当然、黒を買おうと思ったのですが、見本以外がなくなっていました。「空いているのに、もう売れ切れ?」と店員の方に聞いた所、裏から出して頂けました。
 \350と値段も手ごろですしデザインも良かったですので結局、2色共買ってしまいました……。

 後、購入はしませんでしたが「蜘蛛」のキャンデーは某アニメの「まっくろ○○すけ」のようで可愛かったです。最近、キャンデー、多いですね。

【ギリシア神話の絵画とポストカード】

No 作者名 作品名 ポストカード
1 オディロン・ルドン
夢のなかで
×
2 オディロン・ルドン
キマイラはあらゆるものを恐ろしそうに見つめた
×
3 オディロン・ルドン 神秘的な騎士 あるいは オイディブスとスフィンクス ×
4 オディロン・ルドン 不恰好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目巨人のように岸辺を漂っていた ×
5 オディロン・ルドン セイレーンは無数の針をつけて波間から現れた ×
6 オディロン・ルドン あざけるような笑いを浮かべたサテュロス ×
7 オディロン・ルドン 翼を持つ横向きの胸像(スフィンクス) ×
8 オディロン・ルドン オルフェウスの死
9 オディロン・ルドン アポロンの戦車(ボルドー美術館) ×
10 オディロン・ルドン アポロンの戦車(愛媛美術館) ×
11 オディロン・ルドン アポロンの戦車(岐阜県美術館)
12 オディロン・ルドン ペガサスに乗るミューズ ×
13 オディロン・ルドン ファエトンの墜落
14 オディロン・ルドン イカロス
15 オディロン・ルドン ペガサス、岩上の馬

◎ポストカードのみ販売

△展示なし