ミラノ・アンブロジーナ図書館・絵画館所蔵 レオナルド・ダ・ヴィンチ展 天才の肖像

LEONARDO DA VINCI Biblioteca e Pinacoteca Ambrosiana. Leonardo e la sua cerchia

東京都美術館

20130423-20130630

2013年4月27日(土) 晴 9時45分~10時30分頃


【総評】

 

 空いています。今年行った美術展の中で一番空いていました。ネームバリューだけで混むかなぁと思っていたのですが、外れました。

 

 ギリシア神話関連ですが、以下の7点がありました。ただ今回はギリシア神話かどうか微妙なのが多く、ギリシア神話っぽいのも含んでいます。

 

○作者不明 「アマゾネスとの戦いの場面を表した石棺のための習作」

○ルドヴィーコ・カラッチ 「マンドヴァ公に捧げる勝利の結末のための習作」

○ピサネッロ(周辺) 「エフェソスのディアーナ神殿の崩落と「ペテロの小舟」」

○1460年頃のミラノの画家 「マルス、ウェヌス、ウルカヌス、その他の模写人物群」

○レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子 ベルヴェデーレの彫刻庭園の≪眠るアリアドネ≫、筆記する手、髪(または髭)の房の素描、トラスの素描、「腕木」に関するメモ

○ルカ・カンビアーゾ 太陽の馬車を御すアポロ

○ジュリオ・ロマーノ(本名ジュリオ・ピッピ)に基づく 「太陽の馬車と月の馬車」

 

 一番良かったのはジュリオ・ロマーノさん「太陽の馬車と月の馬車」。下から上を見上げている構図で「帰って来るアポロンの馬車」と「出かけて行くアルテミスの馬車」が描かれています。日が沈み、月が出る瞬間、という場面です。「下から見上げる」という構図は珍しいと思いますが、個人的にはとても気に入りました。ポストカードや額絵があったら間違いなく買っていたのですが、ありませんでした。とても残念。


 「マルス、ウェヌス、ウルカヌス、その他の模写人物群」はキャプションにはこう書かれていたのですが、作品リストには「模写人物群」としか書かれていなかった為、最初、見落としそうになりました。この三柱の名前があるということは、多分「あのシーン」ですね……(「オデュッセイア 第八歌 オデュッセウスパイエケス人との交歓」の「アレスとアプロディテの密通」の物語)。

 

 ルドヴィーコ・カラッチさん「マンドヴァ公に捧げる勝利の結末のための習作」はギリシア神話の物語という訳ではなく、脇を固めるキャラクターとしてギリシア神話の神々が描かれていました。

 図録によるとキュベレー、アテナ、アポロン、ポセイドン、ゼウス、アフロディテ、ヘラクレスが描かれているとの事。これ等の神々に称えられているシーンらしいですが……苦笑いしてしまいました(ちょっと称えられすぎですよね)。

 

 ギリシア神話は少なかったですが、空いていて見易かったです。ただ、全般的に「玄人向け」というか「ダ・ヴィンチ好きな方向け」(まぁダ・ヴィンチなので当然といえば当然なのですが……)の美術展だと思います。

【購入グッズ】


ポストカード

 ザノービ・ラストゥリカーティ(帰属) 「ミケランジェロの葬儀用モニュメントのための設計案」 \100

 ジョヴァンニ・ストラダーノ(本名ヤン・ファン・デル・ストラート) 「寓意的情景」 \100

ポストカード入れはオリジナルです。ちょっと地味ですかね……。

レシートのロゴもオリジナル。こちらは中々良い感じです。

 クレジットカードは5,000円以上で利用可能です。

 

 今回、図録は未購入(\2300。豪華版は\3500))ですが、通常版と豪華版が販売されていました。巡回がないので、価格はちょっと高いのかもしれません。

 

 純粋なグッズはあまりなく「チェーザレ」という漫画とのコラボグッズが多かったです。バックやTシャツなどが売っていました。

【ギリシア神話の絵画とポストカード】

No 作者名 作品名 ポストカード
1 作者不明
アマゾネスとの戦いの場面を表した石棺のための習作
×
2 ルドヴィーコ・カラッチ
マンドヴァ公に捧げる勝利の結末のための習作
×
3 ピサネッロ(周辺) エフェソスのディアーナ神殿の崩落と「ペテロの小舟」 ×
4 1460年頃のミラノの画家 マルス、ウェヌス、ウルカヌス、その他の模写人物群 ×
5 レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子 ベルヴェデーレの彫刻庭園の≪眠るアリアドネ≫、筆記する手、髪(または髭)の房の素描、トラスの素描、「腕木」に関するメモ ×
6 ルカ・カンビアーゾ 太陽の馬車を御すアポロ ×
7 ジュリオ・ロマーノ(本名ジュリオ・ピッピ)に基づく 太陽の馬車と月の馬車 ×