空想動物の世界展

Invitation to the Monster World - Tales from the Mythic Past

古代オリエント博物館 池袋サンシャインシティ文化会館7階

20120915-20121111

2012年9月15日(土) 晴 10時45分~11時30分頃


【総評】

 

 初めて行った博物館です。JR池袋駅からサンシャインシティまではそう時間はかからないので近いかな、と思いましたが、サンシャインシティからが結構遠かったです……。

 歩いても歩いてもエレベータホールまで着かない、そんな印象でした(私だけかな…?)。

 

 開催初日でしたので、混んでいるかなと思いましたが、空いていました。漢字にルビが振ってあったり、子供向けのイメージはありますが、その割には内容は濃いように思います。

 ギリシア神話関連の作品を観ていると、男女二人の中高年の話し声が聞こえてきました。聞くとなしに聞いているとどうも「展示の仕方」について話しているようでした。しかも、やけに詳しい。

 「うちではこう置いている」「これはこう置きたかった」など、どうやら作品を貸し出した人とこの博物館の方のようでした。あまり詳しくは聞いていなかったのですが、何となく女性の方が今回多くの作品を貸しているミホ美術館の方のようでした。

 どうも、初日に様子を見に来ていたような感じでした。まぁあくまで推測ですので違っているかもしれませんが……ちょっと舞台裏が見えたようで面白かったです。

 

 ギリシア神話関連ですが、以下の21点がありました。

 

円筒印章 スフィンクス シリア BC1800-1600 個人

スタンプ印章 グリフィン シリア BC7-9 古代オリエント博物館

円筒印章 有翼ケンタウロス シリア BC8-7 古代オリエント博物館

円筒印章 有翼ライオン メソポタミア BC9-7 平山郁夫シルクロード美術館

仔鹿形リュトン 黒海沿岸 BC4 ミホ美術館 (ケンタウロスとヘラクレス)

鉛棺断片 スピンクス レバノン AC2-3 古代オリエント博物館

陶製ランプ スピンクス チュニジア AC2-3 個人蔵 (人骨有り)

青銅製 ペガサス形装飾 地中海域 BC5 ミホ美術館ペガサス

陶製ランプ チュニジア AC2-3 個人蔵 (2個有り)

グリフィン文壺 BC4000後半 パキスタン・バローチスタン 古代オリエント博物館 (絵)

グリフィン形装飾板 BC5 東地中海域 ミホ美術館グリュプス

陶製ランプ チュニジア AC2-3 個人蔵

骨製エロス浮彫板 レバノン AC4-7 古代オリエント博物館

コプト織断片 エロス エジプト AC5-9 古代オリエント博物館

陶製ランプ イルカにのるエロス イスラエル AC1-2 個人蔵

陶製ランプ 勝利の女神 チュニジア AC1-2 個人蔵

陶製ランプ ネプチューン チュニジア AC2-3 個人蔵

石製皿ケートス ガンダーラ BC2-1 古代オリエント博物館

ケートス浮彫(建築装飾) AC2-4 ガンダーラ 古代オリエント博物館

ケルベロス小像 BC6-5 東地中海地域 ミホ美術館

有翼精霊形ペンダント アケメネス朝ペルシア BC4 ミホ美術館

 

 今回、専用の図録の販売はなく、作品リストもありませんでした。この為、どんな作品があったかはメモするしかありませんでした。鉛筆を借りて、近くにあったチラシの裏面にメモを取りました。

 

 作品の前では紙を持って書かないといけない為に書きづらかったのですが、それを見ていた係りの方がA4サイズのボードを貸してくれました。親切で助かりました。多分、メモを取る方が結構いるんだと思います(リストや図録がないとそうせざるを得ないですからね……)。


 今回のメインは何と言っても「ケルベロス小像」です。チラシにも載っていて、小品かなと思いましたが、予想通り小さかったです(手の平サイズ)。BC6-5ですので、今から2500年前の物ですが、綺麗に残っています。

 360度どこからでも観えるようになっていましたが、良く見ると男性器がついています。オスだったんですね……。しかし、何に使ったのでしょう? 気になります。

 

 後「仔鹿形リュトン」が目を惹きました。ケンタウロスとヘラクレスが描かれています。お酒の飲みすぎを戒める物らしいですので、ケンタウロスは恐らくポロス(毒矢を落として亡くなった悲運な方)かなと思います。ただ、リュトンの天辺に描かれている「渦巻き」のような○は何を表しているのか、気になりますね。

 

 陶製ランプのスピンクスは「ケルベロス小像」なみに欲しかった(物欲)です。特に人骨のあるスピンクスは可愛かったです。

 こんなイメージです(その場での手書きですので……^^;)。骨2本と頭蓋骨がありました。

 

 展示自体は地味ですが、ギリシア神話の時代(これは私が勝手にBC500前後ぐらいと思っている年代です)の遺物が見れて満足度は高かったです。

 

 最近集めている古代ギリシャコインとほぼ同年代、親近感も沸いてきます(そう考えると、やはり古代ギリシャコインを手に入れられるのって、結構凄い事なんじゃないかと思えてきますね)。

 

 中々面白いのですが、ただ、ちょっと行き辛い(JR池袋駅から遠い)のが難点ですね……。

【購入グッズ】


ランチョンマット 有翼ケンタウロスと有翼ライオン \300

 

 クレジットカードは利用できませんでした。

 

 意外と色々なグッズを販売していました。特に円筒印章のレプリカはちょっと欲しいな、と思いました。特に今回用のグッズはなかったようです。図録も市販の物を代用しているようでした。図録があったら買っていたので、是非販売して欲しかったですね。

 

 今回購入したランチョンマットも常設で販売してるもののようでしたが、何かしらイメージが欲しかった「有翼ケンタウロス(かも)」でしたので、ある意味ラッキーでした。