古代ギリシャコインその1

2012年4月21日(土)~

 

 ギリシア神話で良く出てくるコインといえば、冥界の船頭カローンさんに渡す「オボロス」だと思います。コインの世界では「オボル」と呼ばれています。

 

 「最近は、地震・原発・経済危機でいつ冥府の門に下るか分からないし、いつかは下るのだから、今のうちに手に入れておこう」と思ってネットで探してみましたが、余り良いのがありません。

 

 コイン専門店に行き、話を伺うと「一山いくらであまり流通がない」との事。探して頂けるとの事でお願いをしてきたのですが、その際に見たのが、このコインです。

 

 このお店のネットで見るよりはるかに綺麗で「メデューサはギリシャコイン人気ベスト5に入ります」という営業トークにも「釣られて」購入。

 

 有名な「ポンペイの滅亡(AD79)」等をテレビで見ていて「これより古いのかぁ」と考えると「凄いなぁ」と思います。

 

 一人で手に取って眺めて、悦に入っています^^;

No:000R_0001

 表:ゴルゴン(メデューサ)

 裏:ニンフ(誰かは不明)

No:000R_0002

 コイン入れはお店で頂けました。下にある説明書きも頂いてきました。裏には金額などが書かれています。

No:000R_0003

 一円玉との比較です。小ささが分かります。少し煤がかかったように黒くなっているのは「トーン」と呼ばれているそうです。磨いてピカピカにする事もできるそうですが、そうすると価値が落ちるとの事。逆に良いトーンが付いていると2~3割高くなる事もあるそうです。

No:000R_0004

 お店で保証書を頂けます。状態には以下の物があるようです。

状態略称 状態 意味 補足
FDC
Fleur de Coin
製造時のままの状態
古代コインでは存在しません
UNC Uncerculated
未使用
古代コインでは存在しません
AU Almost Uncerculated 準未使用品 古代コインでは存在しません
EF Extremely fine 極美品  
VF Very fine 美品  
F Fine 佳品  
G Good 普通品  

 非常に小さなコインですが、座光寺悦子著「古代へのいざない―Numismatic Jewellery コインジュエリー ギリシア編」に、

 

 特にヘミドラクマ、オボル(注・78p参照)など小さな単位の銀貨の場合、細部の印刻の芸術性、力強さは、写真に撮って何十倍に拡大した時に改めて気づき、驚愕させられる(p4抜粋)。

 

 とありました。個人的にも大きなコインよりドラクマ以下の小さなコインの方が、作るのが難しそうですし、魅力があるように思っています。まぁ個人的に「小さい物好き」なだけかもしれませんけど……。